価値観の反転

お母さま向けのアンガーマネジメント講演で、よく聞かれるのが次の言葉です。

「子どもを産むまでは怒ることなんてなかったのに、子どもを産んでからものすごくイライラするようになったんですよね。」

実は、私もそうでした。妊娠中までは良かったのですが、出産後から強いフラストレーションを常に感じるようになりました。理由は、仕事に時間を割くことができなくなったから。私は、「仕事こそ私のすべて。私から仕事を取ったら何も残らない。」そう信じていたのです。

しかし、最近、「仕事に時間を費やせないから」イライラしていたのではなく、「育児に時間を費やせないから」イライラしていたのではないか、と思うようになりました。もっと言うと、仕事を手放せない自分、私から仕事を取ったら何も残らないという強迫観念に苛立っていたのかもしれません。思い返すと、もうずっとずっと長い間、追い求めても追い求めても「理想の自分」を手に入れることができない不甲斐ない自分に苛立っていたような気がします。常に、焦燥感と飢餓感がありました。

今、私にとって、仕事は私の一部です。すべてではないし、私から仕事を取っても私は「私」です。アンガーマネジメントで、「このイライラはどこからくるのか?」を考える過程で、そのことに気づきました。私が私であるために、必ずしも仕事をする必要はないのです。「私は仕事をするべき」を手放して良いのです。だって、仕事をしてもしなくても、私は私なのですから。

価値観の反転。これは、費やす時間の問題ではなく、心の比重の問題です。アンガーマネジメントが、本当に大切なものは何かを教えてくれました。


「付き合わない」という選択

日本アンガーマネジメント協会 安藤俊介代表理事のブログです。
「付き合わない」という選択
http://andoshunsuke.com/essay/1302/?fbclid=IwAR0zeSiFwX6awQ5PFonx7zGJtPxQbwZcs3-mR5J56385auGmAz4ub2TzMbE

私の場合は、怒りの感情をコントロールできないがゆえに、大切にしなければならない人との関係でさえも自ら断ち切って生きてきました。取り返しのつかないことを言ってしまう前に、その対象から遠ざかることを選んできたのです。

怒りを感じない日々は快適でした。でも、寂しいと感じることもありました。

アンガーマネジメントを知り、怒っても良いのだということ、怒りの伝え方があることを知り、人との関わり方が変わりました。

私の場合は、アンガーマネジメントのおかげで、「付き合わない」だけでなく、「付き合う」という選択もできるようになりました。